アコギの種類
アコースティック・ギターとは
通称アコギは、アンプを通さないで鳴らすギターの事を指します。
アコースティックギター(通称:アコギ)には
色々な種類・形・メーカー等があります。
弾き語りなどで使うフォークギター(ちょっと古いですが)やナイロン弦が張ってあるクラッシックギターも、大きな枠組みでいうと、どちらもアコギとなります。
有名なアコギメーカーだと、「マーチン」、「ギブソン」が非常に有名ですね。
また、「クラシックギターとアコースティックギターって違うんでしょ。」
なんて事を良く聞かれたりします。
結論的にはクラッシックギターは、生音を出すという意味で
アコースティックギターという大きなくくりに入ります。
しかし、現在はアコースティックギターは主にポピュラー音楽で使われ、
クラシックギターは、楽器単体で演奏するクラシック曲を演奏する楽器として分けられる事が多いです。
クラシックギターもポップ・ロック・ボサノバを演奏する際には、ガットギターと呼ばれ最近ではポップス・ロック等の曲でも使用される事も増えてきました。ボサノバ・ジャズ等では昔からガットギターが使われたりしています。
また、決定的に違うのが弦の種類です。
ガットギター(クラッシックギター)は「ナイロン弦」が使用されており、アコースティックギターには鉄製の「スティール弦」が使用されています。本体のボディ部分サイズも異なり、ガットギターはアコースティックギターよりも若干サイズが小さいのが特徴です。その他にはフラメンコを演奏する時に使われるフラメンコギターと呼ばれる物もあります。
音色はアコースティックギターでは「シャリーン」という響きがあり、
ガットギターは「ポローン」というイメージです。
どちらも心地よい澄んだ音色で聞いている人の心を穏やかな気持ちにさせる楽器です。
それでは、代表的なマーチン社とギブソン社、2大ブランドの代表的なギターを取り上げて解説したいと思います。
ドレッドノート・モデル(Dreadnought)
1916年、マーティン社の販売代理店のニューヨーク支店長の
アイデアによって誕生しました。
ドレッドノートという名前は、このギターが出来た時、
それまでのギターと比べて、
「なんて、このギターは大きいんだ!!
まるでイギリス海軍の戦艦ドレッドノートだ!」
という所からDreadnoughtの名前がつき、頭文字の“D”がそのままギターのモデル名の“D”とつきました。
今では、アコギというと、この“ドレッドノート”の形となった位の世界基準になっている形です。
音の特徴
ボディも大きい為、音量も大きいのでコードストロークなどでジャカジャカと鳴らす使い方が得意なギターです。
また、指弾きなどの奏法では、音量が大きいので、メリハリがついた演奏が可能です。
000(トリプルオー/オーシリーズ)シリーズ
000シリーズは1902年に販売されました。
今から100年以上も前ですね。
一時期、不人気の為、販売中止でしたが、エリッククラプトンがMTVで使用して以降、再開発される様になりました。
ボディのサイズは“ドレッドノート”よりも小さく、スケールも短くなっている為、小柄な女性でも弾き易いギターです。
他にも“0シリーズ”として、0(シングルオー)、00(ダブルオー)等があります。0→00→000→ドレッドノートという順番でサイズも大きくなっていきます。
音の特徴
0(オーシリーズ)全般にドレッドノートに比べて、ボディが小さい分だけ音量は小さくなりますが、より柔らかく繊細な音を出す事が可能です。その為フィンガーピッキングでの演奏に向いています。
OMタイプ
14fでのネックとボディのジョイント、ピックガードが
他のタイプのギターよりも小さくスモール・ティアドロップとなっているのが特徴です。
また、スケールも642.5mmとドレッドノートと同じになります。
ラグタイムの演奏家などに良く使われます。
音の特徴
フィンガーピッキング等に向いています。
また、ラグタイムなどのミュージシャンにも使われる事があります。
ジャンボ・シリーズ
エレキギターでも有名なギブソン社から販売している
アコースティックギターの種類です。
その中でも同社から出ている“J-45”という
ラウンドショルダーモデルは、様々なミュージシャンが
愛用しています。
ラウンドショルダー(丸い肩)と呼ばれるくらい、
他のシリーズに比べて、ボディがやや撫で肩になっています。
他にはスクエア・ショルダー(ハミングバード)(こちらはちょっといかつい肩)や
ボディサイズの大きいスーパージャンボ(SJ-200)(こちらはスケール・ボディサイズ共にデカイ)
などがあります。
音の特徴
ボディも大きい為、コードストロークで「ジャカジャカ」と鳴らす奏法に向いているといわれます。
ギブソンギターの特徴としてはマーチン社製よりもパンチの利いた低音、パワフルな音が出ると呼ばれている為、
ロック等の力強い音楽やストリートミュージシャンなどに人気のあるギターです。
エレクトリック・アコースティックギター
アコースティックギターにピックアップやマイクを搭載して
アンプ・スピーカーから音が鳴らすことができます。
エレキギターの様に他の楽器にも負けない
音量を稼ぐことができます。
また、イコライザー等で音の補正が出来たり、
リヴァーブ・コーラス等の空間系エフェクターも内臓している種類もあります。
音の特徴
バンドなどで使うには最適のギターです。
しかし、生音の空気感を忠実に再現することは難しく、エレアコとしての音となります。
普通のアコースティックギターに、後付けで、ピックアップ、コンデンサーマイクを搭載して
エレアコにすることも可能です。
クラッシックギター
名前の通り、クラッシック音楽に用いられるギターです。
別名ガットギターとも呼ばれる事もあり、クラッシック以外にもボサノヴァ・ジャズ、演歌等でも使われる事もあります。
通常はナイロン弦が張られています。
また、スティール弦が張られているアコースティックギターと異なる部分は、ヘッド部分が一般的に片側3つの糸巻きができる“スロテッド・ヘッド”が搭載してあります。
また、ネック幅も広いのが特徴です。
音の特徴
ナイロン弦が張られているため、音もスティール弦に比べて、柔らかい音がなります。
クラッシック音楽に影響を受けたロック・ポップスギタリストも多く使うこともあります。
フラメンコギター
フラメンコギターはスペイン南部のアンダルシア地方に伝わる、歌・踊り・ギターの3者で組み立てられたフラメンコと呼ばれる郷土芸能で使用されるギターです。
クラッシックギターと同じくナイロン弦が張られています。
また、クラッシックギターにゴルベ板(ピックガード)を張って使用することもあります。
音の特徴
同じナイロン弦を張っているクラッシックギターと音は同じなのですが、
奏法がクラッシックのソロギターとは異なる部分が多いです。
“ラスゲアード” 等の激しく弦をかき鳴らしたり、ボディを叩いたりします。
その為、ボディに傷が付かない様にゴルベ板と呼ばれるピックガードが張られています。
また、歌にあわせたり他の楽器と合わせる為、カポタストをはめて弾く事もあります。
D-28とD-35
私は、以前はマーチン社のD-28をメインで使用していましたが、
現在は同社製のD-35というギターをメインに使用しています。
どちらも素晴らしいギターですが、
用途によって音色を使い分けるといった具合でしょうか。
ちょっとだけ、私の個人的な意見です。
D-28
コードを鳴らすと非常に豊かな響きはもちろんですが、各弦に個性がある感じがします。
多弦を鳴らすコードストロークでは、
各弦が他の弦の響きを増幅させるごとく、
「1+1=100!」になる様な豊かな響きがします。
個性あるメンバーが揃った
チームワークの良いスポーツチームという感覚でしょうか。
音量もあり、ガシガシ弾くのが気持ちが良いギターです。
D-35
各弦のバランスが良いです。ある意味、優等生的な感じ!?
フィンガーピッキング、アルペジオなどでは、D-28よりも、コンプレッサーが掛かっている様な(あくまでもイメージですよ)感じで
非常に弾き易く柔らかい音がします。
ちなみに、D-28、D-35共に個人的な意見ですが、
エレキでいうとD-28がパッシヴギターの様で、D-35がアクティブギターといった所でしょうか。(伝わるかなぁ)
アコースティックギターはエレキギター以上に木を鳴らすという事で、同じモデルのギターでもかなりの個体差があります。実際に自分で弾いてみてそれぞれのギターを体感してみるのが良いでしょう。
また、エレクトリックギター(通称:エレキギター)にも色々な物があります。
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